『歎異抄』という本を読んだことがありますか?
仏教書として、最も多くの人に読まれている本です。
著者は唯円(ゆいえん)という親鸞聖人のお弟子さんだという説が有力だそうですが、実際のところはわからないそうです。

しかし、そこに書かれているのは「親鸞聖人(しんらんしょうにん)」のお言葉が中心になっています。
その中の一節に、
『親鸞におきては、ただ念仏して弥陀にたすけられまゐらすべしと、よきひとの仰せを被りて、信ずるほかに別の子細なきなり。』
(意訳)『(意訳)親鸞はただ、「本願を信じ念仏して、弥陀に救われなされ」と教える、法然上人の仰せに順い信ずるほかに、何もないのだ。』
というくだりがあります。

その言葉に触れたときに親鸞聖人の人柄が垣間見えるような気がして大変感動したのが、親鸞聖人に興味がわいたきっかけです。
お師匠様の法然上人がおっしゃることに、したがい信ずる以外にない、と心のままに答えていらっしゃるのがとても新鮮に、そして身近に感じられたのです。

この親鸞聖人という方は、浄土真宗の「宗祖」や「開祖」として歴史で習ったのですが、よくよく調べてみると、親鸞聖人が生きた約90年の生涯の中で、一度も新しい宗派を起こそうと考えられたことはなく、あくまでも法然上人の教え、つまり「阿弥陀仏の本願」を広めること以外考えていなかったということも人間的に魅力を感じるところです。